どうしても、もう一軒寄りたい店があるんやー！！

先日新聞に、犬に関する本の紹介が載っていました。ショッキングな表現があったので、ちょっと紹介しておきましょう。

ペット虐待列島　成田青央著　リベルタ出版
「日本の犬猫には絶対に生まれ変わりたくない、生まれ変われるとしたらゴキブリでもいい」。オーストリア出身のある動物愛護団体代表がここまで言うほど、日本のペットたちの境遇は劣悪で悲惨だという。 身勝手な理由での飼育放棄や行政による殺処分など、人々が目をそらしがちな問題を正面から取り上げ、安易なペットブームに警鐘を鳴らす。タイトルは過激だが、動物を救う人々の活動紹介のほか、 不幸な動物を減らすための提言もあり、バランスが取れている。」（以上、新聞よりコピー）

なんと強烈なタイトルなのでしょう！
確かに、残念ながら、日本のペットたちの境遇は劣悪で悲惨だと言われる一面はあります。しかし、動物たちに関わる仕事に携わっている人々は、現状に甘んじている訳ではなく、悪いところは改善しようと努力しているのです。 昨年にはやっと動物たちに関する化石のような法律も改正され（動物愛護法）日本の動物たちにとっても、少しずつ住みやすい環境作りが進んでいます。

私たちの地元の獣医師会でも、定期的に「子犬の里親探し」「犬のしつけ方教室」「アニマルセラピー」（犬猫を連れての訪問活動）などもやっています。 最近社会的にも話題になっている「アニマルセラピー」、老人ホームなどへ犬や猫と共に行き、老人達に喜び、癒しを与える訪問活動、もちろんシェラ、ロメオ、アリス、ティナ、アン、ズーもおじいちゃんおばあちゃんたちの 人気者として参加しています。

これがなかなか評判が良くて、「また来てね、楽しみにしています」施設の方から「あの人の笑った顔見たこと無いのに、あんなにうれしそうな顔している」などと言われると嬉しいですよね。 あちこちから来て欲しいとお呼びがかかっているのですが・・・

連れて行く動物たちはある程度のしつけが出来ていることが必要なのです。 盲導犬や介助犬などのように要望は非常に多いのですが、犬の養成が難しくすぐには要望に応じられないというが現状なのです。（レベルは大違い盲導犬や介助犬に失礼！）とにかくボランティア不足が悩みの種です。

ボランティアと言えば・・・8年前の事がはっきり思い出されます。
あの忌まわしき阪神淡路大震災、その直後に兵庫県の獣医師会が神戸の北区と三田に大規模な動物救援センターを開設しました。（動物の仮設住宅）その他にも動物愛護団体などによる救援施設も何カ所かできました。 地元の獣医師は常駐し、われわれ周辺の獣医師も交代で行き、動物たちの健康管理にあたりました。 ちょっと驚きだったのは、全国各地から入れ替わり立ち替わり、ボランティアとしての応援がたくさんあったことです。

動物たちは慣れない環境で不安がいっぱい！健康管理で一番重要だったのは「散歩」だったと思います。 愛情をもって、朝夕じっくりと犬たちと一緒に歩くこと、これは犬たちにとって大きな「癒し」となり、不安も解消されていったものと思われます。 それには多くのボランティアのみなさんの協力が必要でした。

特に感心させられたのは、犬猫に関わる学生、専門学校の生徒さん達を中心に大変多くの若者達の協力が得られたことでした。 この日本も「捨てたもんじゃない！」、最近の若者は・・・？？？と思っていた若者達も、どうしてどうしてなかなか「捨てたもんじゃない！」と思い知らされたのであります。 日本のボランティア活動の大躍進の年だったのではないかと思い出されます。

懐かしく思い出されるのは、わたしの得意科目！

8年前の今頃、ボランティアのみなさんの食事はカップ麺やおにぎりを中心としたとても質素なものでした。 そこで、われわれは大鍋を担いで神戸にも三田にも、カレーや豚汁などの炊き出しに駆けつけました。それがとても歓迎されたことが嬉しい思い出のひとつです。

何だか獣医師会の自慢話のようになってしまいましたが、そんなつもりはなく、ただこんなことがあったのか、と軽く読み流していただければ幸いです。 長々と「寄り道」にお付き合いいただき、おおきに、ありがとう、サンキュー！！

ツー・ビー・コンティニュード