◆  陽性強化法とは

力で押さえつけてしつけるのではなく、優しく接し、犬にとってのストレスを 最小限にし、犬にとって快い経験（ご褒美）を、犬にしてほしい行為を強化する因子として用いてトレーニングするしつけ方なのです。

よいことをしている時を見つけて褒める、ご褒美をあげる。

ご褒美とは美味しい食べ物だけではなく、褒める言葉、撫でること、散歩、他の犬との遊び、犬や人へのあいさつ、臭い嗅ぎなどいろんなことがあります。 これらの犬が「こころよい」と感じることを与えながら、犬にしてほしい行為をどんどん伸ばしていくしつけ方なのです。

しかったり叩いたりして、しつけようとすると、いろいろな副作用が出やすいのです。叱ったときにおびえたような顔をして、いかにも悪いことをしたと反省しているように見えるのは、絶対反省や後悔などではなく、それは単にしかられるのが嫌で怖いからなのです。暗〜いビクビクした犬になってしまいます。 犬が悪いことをしたときには「あー」とか「ダメ」と言ってあとは無視するのが副作用のない効果的な対処法なのです。犬にとって「無視」されるということは不快なことで、罰にあたることなのです。

穏やかで、明るく、のびのびしていて、人のことが大好きで、どこに連れて行ってもものおじせず、他の動物とも仲良くでき、瞳をキラキラ輝かせている犬。こんな犬と一緒に生活できればとても幸せだと思いませんか？ 陽性強化法でトレーニングしていけば、こんな理想的な犬にしつけていくのも夢ではありません！

◆  もう一つ重要なこと、理想的なタイミング

トレーニングにおいて褒めるにしろ叱るにしろそのタイミングは非常に重要なことです。犬にとってはその行為から少し時間が経ってから褒められたり叱られたりしても理解できず意味がありません。 褒めるときはその行為から0.3秒以内に優しい明るい声で褒めましょう！